昨日、弟の家に実家からの荷物が届いたので取りに行き、ついでに弟に2ちゃんのまとめサイトを見せてたら、そのまま揃って徹夜してしまった……。

 とっくに明るくなってから、弟が風呂に入って万年布団で眠り始めたので、自分も眠気に負けて床でごろ寝したが、当然というか安眠できるわけもなく。せめて朝の特撮番組は自宅で見ようと、何とか朝7時半には荷物を持って帰宅した。実際に見たのはキバの後半からだったけど。

 そんな状態なもんだから眠くて眠くて仕方なかったけど、昨日、弟のサークルの定期展を見に行けなかったもんだから、何とか今日は行かなくちゃとそれなりに気を張ってがんばった……と思う。が、宝塚記念の出馬表をチェックしたり録画予約したりといろいろやっていたら、いつのまにか午後3時になり……なのに、展示会は4時までだからまだ大丈夫という感覚で(今から思うと、自分でも何故そう思えるのか不思議なんだけど)録画中のテレビにかじりついていて……。やっと家を出たのは3時半近くになってからだった。

 朝のうちはまだ晴れていたが、その時間にはもう雨模様で、徒歩で移動するしかなかった。それでも焦って早足で歩いたおかげで、何とか45分には会場に着いた。会場は去年の場所とは違い、場所と名前は何となく知っていたけど、入るのは初めてという建物だった。

 だが……雨の中を歩いてきて、やっと屋内に入れるという安心感もあったのだろうが……ここで大失態をやらかしてしまった。とにかく大きな入口から入ろうとしたのに、どういうわけかどの扉も開かない。たった1ヶ所開いている扉の周りを黒服の人たちが固めていて、入場の方はこちらからどうぞー、と言う。ガラス戸の向こうで、折りたたみ机の上に本を乗せて売っているらしい人たちも、あちらへ、あちらへ、と開いている扉を手真似で指す。入ろうとしているのは自分独り。……これはやはりあそこから入らなければならないのか……と、傘を傘袋にしまって、開いている扉をくぐった。

 すると、入口を固めていた人の口から「チケットをご提示ください」という言葉。冗談じゃない、チケットなんか持ってないよう! とにかく少しでも早くサークルの展示会のほうに入りたいのに、気が焦るばかりでどうしようもなく、ただもうびびりまくった口でかろうじて、「いえ、その、チケット持ってないんですけど……」と伝えた。
 すると、「チケットがない方は入場できません」との返答。……はあ、そうですね、ごもっともです。そういえば、さっきから扉の周囲にコンサートのポスターが貼ってあるのに気づいてたなぁ。たぶん、もっと早く来ればこんな事もなかったんだろうけど、もうコンサートのために出入口が封鎖される時間になってしまったんだろう。じゃあ、どうしようもない……と、傘から傘袋をはずしてゴミ箱に入れ、とぼとぼと……来た方向に戻る気にはなれなかったので、反対方向に歩き出した。

 すると……そこにも小さな、裏方向けと思われるような入口があった。中を覗くと子どもたちがワッワッキャッキャと走り回っていて、やっぱり少し入りがたい雰囲気だったけど、まだ少しびくびくしながら入って催し物の一覧表を見たら……あった、やっぱり水無月展だ! ……なんだ……最初からこっちの入口から入ればよかったのか……。

 エレベーターで5階に上がると、すぐ右手に確かに目的の会場があった。入口でアンケート用紙をもらい、順路に従って見ていると、途中で背後から声をかけられ……振り返ったら弟がいた。もう片付けの時刻なので集合したらしい。仮にも年長者として、先ほどの失態を腹の中にしまっておくべきかおかないべきか一瞬迷ったが、やはり腹立ちと恥ずかしさが勝り、簡単にぶちまけた。大人気ない姉ですまんなぁ。

 終了時間が迫っているのは分かっていたが、時間をかけないと内容が頭に入らない性質なのでのんびり見ていたら、半分ほど来たところでまた弟が話しかけてきた。そろそろ閉めたいので出てくれんかとの事だった。とっくに周囲はアンケート用紙を持たない人ばかり――正直、自分も周囲もみんな似たような格好の学生ばかりだったが、そのアンケート用紙の欠如こそがサークルの面子である証拠――だったので、うん、わかった、と素直にうなずき、適当に記入したアンケート用紙を置いて会場を出た。後ろで、じゃあ片付けに入りますので、みんな自分の原稿を外してくださーい、と言う声が聞こえた。

 そのまま階段を下りていったが、朝からほとんど何も食べておらず空腹だったので、どこかで腹ごしらえをしたかった。だが、先ほどの失態を思い出すにつけ、恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくて、とても街に出て食事処を探す気にはなれなかった。そのうち、2階まで下りてきたら、建物の中に入ってる中華料理店が目に留まった。店の前のメニューを見たところ、手ごろな値段だったので入った。

 時間のせいか曜日のせいか、自分の他にまだお客はなく、ただ店員さんやその関係者らしい人がしょっちゅう出入りしていた。たった一人の客ということで、店員さんの目が気にならなくもなかったが、そんな事より先ほどの事が思い出されて居たたまれなかった。何より恥ずかしいのはあの時の自分の態度だ。普段、一人でテレビやネットを見ている時は、何このふじこメールアホ過ぎーとか、あーあー自分だったらもっとうまくやれるのにーとか思ってるくせに、いざこうして予想外の事態になると、あんなふうにできるだけ可哀想なふりをしてやり過ごそうとするマックスチキンハートっぷり……。……そろそろ年齢的にも物を知らないコドモのふりは通用しなくなってるだろうに、ああー、自分アホだ、アホ過ぎるー……と、イタさ全開で客席で身悶えていた。

 やがて運ばれてきた味噌ラーメンは美味しく、この施設の利用者以外でも入れるような雰囲気ならまた来たいと思わせたが、食べ終わった後は、一刻も早く家に帰る以外のことは考えられなかった。幸い、街中から自宅近くへ行くバスの時間とバス停を記憶していたので、建物を出て歩いていったら、ちょうどバス停についてすぐバスが来た。雨がひどくなっていたので有り難かった。

 雨の日らしく比較的混んでいるバスで揺られていた時、弟から携帯に着信があった。家に戻ってやっと一息ついた後、思い出して折り返し電話をかけたら、自分の家まで戻っているとコードギアスに間に合いそうにないからうちで見てもいいかという用件。何じゃそりゃと思いながらも了解したら、番組が始まって間もなく、びしゃびしゃに濡れてやって来た。

 2人で楽しくツッコミを入れながらコードギアスを見ているうちに、さすがの恥ずかしい思い出もだんだん気にならなくなってきた。弟からも、何か不手際があったようですまんのう、入口教えときゃよかったなぁと一言侘びがあった。が、その後に……本当は4時半までいてもらっても構わなかったんだが、コードギアスが見たかったから早く片付けるために4時で帰ってもらった、他の人だって見たかっただろうし……と言ったのは、納得できなくもないけど、後から考えたらだんだん腹が立ってきたぞ。

 ギアスが終わると、弟は、用もないからと展覧会原稿を抱えて帰宅した。残った自分は、そういえばスーパーの特売が今日までだったなぁ、買いたいものいっぱいあったのになぁ、と思いながらも、ついに出かける気になれずに寝た。とにかく眠かったし雨がひどかったから。

 そういえば宝塚記念、録画したのを見る間もなく、コードギアスの後のニュースで結果分かってしまったけど……正直、エイシンデピュティは予想外でした。……でもこれでお絵描きBBSのネタが出来たよ……。

(2008-07-03T06:58+09:00)

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